幸福の欠片〜act15〜
僕は家に帰ると早速ベルにメールを入れてみました。すると待ってましたとばかりに、送信完了の画面が表示されると同時に着信メロディーが鳴り響きます。
「早!」
そう言いながらも僕は着信ボタンを押します。すると向こうから物凄い楽しそうな声が聞こえます。
「!!あの写真本物?!」
一言目がそれですか。
「うん。本物。今日学校行ったらああなってた。」
「わぁ!すっげ!まじだったんだ!」
もの凄い勢いで興奮したように話すベルに僕は苦笑します。
「ちなみにベル、あのメール誰かに見せた?」
あのメールというのは写メを送ったときのメールです。一応こうなった経緯も本文に書いておいたんですけど…
「うん。全員に見せた。」
「うっわぁ…。全員ってXANXAS様も…?」
「うん。」
あったりまえじゃーんというなんともお気楽な声に僕は盛大にため息を付いて頭を抱えました。
「うっわぁ…。みんな切れて無いよね…?」
「XANXAS様が怒りオーラ出してて部屋に入れない。」
「それ一番やばくないですか?」
「そう思うならがどうにかしてねー。こっちもびくびくだからさ〜。」
けらけらと電話口で笑い声を上げるベルに(こいつ絶対面白がってる)と思いつつ、わかったと声をかけて電話を切ります。
でもXANXAS様が僕のために怒ってくれた。そう思うとなんだか嬉しくて笑みがこぼれてくる。そしてこの日もそのまま僕は眠りにつきました。