それは単なるきっかけだった・・・?!〜act3〜
変な人・・・マネージャーとかありえない・・・つか、マネージャーやれっていうことはあれが顧問・・・嫌だ・・・、嫌過ぎる・・・って!あう〜・・・お昼食べ損ねたー・・・お腹空いたよ〜・・・。
とかなんとか考えてたら教室に到着。席に着いた途端本鈴が鳴り、先生が入ってくる。のほうに視線を向けると、「あとで説明しなさい。」と目が言っている。・・・了解でーす。
―休み時間―
あたしは昼休みに食べ損なったお昼のパンをほおばりながら音楽準備室での出来事を話した。
「うらやましいわ。」
説明し終わり、500mlペットボトルのお茶で口の中のパンを流し込み、ため息をひとつついた途端、目の前で話を聞いていた親友の口から出たのはこんな言葉でした。
「は?」
「うらやましいわよ!あんたこの学校のテニス部マネージャーって言ったら全女子生徒の憧れよ!!そんな役職に勧誘されるなんて!あーた!名誉よ!!」
拳を握り締めて力説する親友にあたしは呆然とする。・・・ありえない・・・。
「・・・だから嫌なのよ。あんなものすごい中に入って行く勇気と気力はあたしには無い。それにあたしは家事全般をこなさなきゃいけないのよ。」
ぐびぐびとお茶を飲みながらやめてくれと言うように首を振る。
「もったいないなー、もー。」
「もったいなくて結構。」
―キーンコーンカーンコーン―
始業のチャイムが鳴る。
「ほれ。授業始まるよ。」
「・・・むー。もったいないなー。」
まだ言ってる。
―まだこれがあたしの波乱の学校生活の単なる始まりだということを、・・・まだ気づいていなかった―