ニャンコ☆大騒動

ピコピコ。フリフリ。
問1:↑はなんでしょう
答え:猫の耳が動く音・尻尾を振る音
はい。正解。
「『はい。正解。』じゃねー!(怒)」

エドワード・エルリック十五歳。金の髪に金の瞳。十二歳と言う最年少の年齢で国家錬金術師という資格を得た「天才少年」。二つ名に鋼を持つ彼。・・・だがなぜか様子が違いマス。

問2:さて。どこが違うでしょう
答え:エドワード・エルリックに猫耳とシッポが付いている
はい。正解。
「うがー!!」
どんがらがっしゃぁーん!
秘技!『卓袱台返し!』(←卓袱台じゃないけど)
エドワード・エルリック。ご乱心ナリ。落ち着け落ち着け(苦笑)
ちなみに現在地は東方司令部。なぜこんなことになっているかと言うと・・・

朝。
「うぎゃー!」
エドワード・エルリックの絶叫によりその日は始まった。
「どうしたの!兄さ・・・ん?」
アルがエドの絶叫に駆けつけてみると、そこには洗面台の鏡の前に涙目で立ち尽くす兄の姿・・・が。
「・・・兄さん・・・その耳・・・どうしたの?」
「・・・俺が知るかよ〜・・・(泣)」
泣きそうな声を出しアルを振り向くエドの頭からは・・・猫の耳が出ていた。しかもお尻にはご丁寧にズボンを突き破って尻尾まで出ている。
しょぼくれたように耳をたれるエドを見て、アルは
「(かわいい・・・v)」
と思ったとか。

「・・・ど・・・どうしよう・・・。」
エドはベッドに腰掛け、アルを見上げる。やっぱり頭には耳。
「兄さん。原因に心当たりは?」
猫好きのアルはエドを抱きしめたい衝動に駆られながら、冷静に言う。エドはう〜ん?と首をかしげる。そして・・・「ア!」と何かを思い出したかのように呟く。更にすぐに青い顔になった。
「・・・昨日の・・・あれが原因か・・・?」
「あれって何?」
アルが尋ねる。
「いや・・・大佐にいたずらしかけてやろうと思って・・・。」
「何か練成しようとしたの?」
「・・・あー・・・うん・・・で・・・したら目の前を猫が通り過ぎて・・・。」
「・・・今に至ると。」
アルが冷静に締めくくる。
「どーしよー・・・。」
「どうしよもないよ。」
「・・・とりあえず・・・大佐のところでも行くか。」
「えー!だめだめだめー!」
アル絶叫。
「え?なんで?!」
エドはいきなり叫びだしたアルに驚く。
「なんでもだよー!」
・・・生身だったら多分アルは泣きながらエドにすがっていただろう。
「でもアル。とりあえず誰かに意見もらわないと。俺、生体練成詳しくないし。」
な?と諭すように言う。
「う・・・うん・・・。」
「よし!んじゃ、善は急げ!」
コートをはおり、耳を隠すためにフードをかぶる兄を見てアルは、
「(大佐に見せたら絶対襲われる!僕が兄さんを守ってあげなきゃ!)」
とか思ってたとか言うのは内緒の話。

ところ変わって東方司令部。
エドは事情を話し(大佐へのいたずらのことは除いて)意見を求めた。が・・・案の定ロイにセクハラ(笑)されそうになった(ホークアイに止められたが)
そして
「別に何も困ることはないだろう。錬金術は使えるのだろ?それにかわいいし。なにより、萌える(笑)」
ぷち(←なにかが切れた)
「他人事だと思ってふざけんなー!」

   で。今にいたると。
その後も猫じゃらしやらボールやらで散々遊ばれ、エドワード・エルリック、かなりご立腹です。そしてしまいにゃ、
「もういい!俺は寝る!」
・・・寝てしまわれました。しかもソファーの上に猫のように丸くなって(笑)
そこにいた全員が
「(かわいい・・・。)」
とか思ったとさ。
一時間経過。エドはまだ夢の中です。その間にハボックやらブレダやらファルマンやらフェリーやら・・・ようするにいろんな人が猫耳なエドの姿を見ていったわけで。そして全員が全員、
「(かわいいなぁ・・・。)」
と思っていた。

   そして更に一時間経過。エド。まだ寝てます。
「中尉。」
「なんでしょう大佐。」
「・・・どうだ?やってくれるか?(ニヤリ)」
「・・・(呆れ顔)わかりました。知りませんよ?後でどうなっても。」
意味深な会話に、アルの頭の上にはクエスチョンマークのオンパレード。アルが首をかしげている間にホークアイはどこかへ行って戻ってきましたよ。そしてその手にはゴスロリメイド服。
「中尉・・・?」
アルがやっとこのとでつぶやく。
「なにかしら?(にっこり/黒オーラ)」
「(ひぃ〜/泣)・・・えっと・・・それは何で何に使うのでしょうか?」
「属に言うゴスロリメイド服というものかしらね。エドワード君に着せるのよ。」
「は?」
「やったら大佐が一週間分くらい仕事を片付けてくれるって言うから(私も見てみたいし)」
「え・・・はぁ・・・(なんか後ろに別の言葉が・・・でも中尉怒ったら怖いし)」
というわけで、エドワード・エルリック『ゴスロリメイド』コスプレ決定☆「ゴスロリメイド服なんてどこにあったんだよ」という突っ込みはナシの方向でv

     ―お着替え中―

     で、一時間後。
「ふぁ〜・・・。」
やっとエド、お目覚めですよ。で。
「・・・?な・・・なんだよ・・・?」
アルもロイもホークアイもエドのことをジーっと穴があきそうなくらい見つめている。そんな様子にエドはいやな予感がしつつ、自分の姿を見てみると・・・
「ぎゃー!」
エドワード・エルリック、本日二度目の大絶叫☆猛スピードで鏡の前に突進。で・・・フリーズ。それもそのはず。今のエドの格好はと言いますと、まさしく『ゴスロリ猫耳メイド』(byリザ・ホークアイ)ホークアイの持ってきた黒のフリフリメイド服に白いレースのついたエプロン。レースの靴下に黒い靴。頭にはしっかり白いレースのついた服とおそろいのヘッドドレスまでついている。もちろん。猫耳と尻尾も健在です。
「な・・・な・・・。」
フリーズが解けかかっている模様。
「兄さん・・・かわいい・・・。」
「エドワード君、よくお似合いよ(黒笑)」
「ぜひ私の元で奉仕を・・・」
ズガン
「大佐。セクハラです。」
「・・・(汗)」
エド、無視されてますよ。微妙に。
「え〜っと・・・中尉・・・?」
フリーズは完全に解けた様子。エドは一番まともに答えてくれそうなホークアイに声をかける。
「何?エドワード君。」
ホークアイさん。銃構えたまま微笑まないでください。
「(怯)・・・何?コレ?」
スカートの裾をつまみあげてコテンと首をかしげる。ただし、顔には青筋。
「(かわいい)」
と、三人とも思ったとか言うことはおいといて。
「エドワード君にその格好をさせたら大佐が仕事してくれると言うので協力してもらったの。かわいいわよ。エドワード君(にっこり)」
「大佐・・・(怒)」
「いやぁ、本当にすばらしい!どうだ鋼の。ぜひとも我が家のメイドとして私に奉仕を・・・」
ズガンズガン
「大佐。セクハラで訴えますよ。それに仕事をしていただくお約束です。仕事してください。」
「・・・はい・・・(怯)」
ホークアイ強し。
「兄さん・・・。」
「あ!アル!何で止めてくれな・・・アル?(汗)」
「かわいいー!」
ぎゅー
「のわー!(泣)」

     そんなこんなで。エドの猫耳は一週間で何とか自然に消えたが、その間中東方司令部の女性軍人たとの着せ替え人形と化していた。

      ついでに。この日は白いお嬢様風ワンピースに白い靴。
「おちびさーんv遊びに来たよーv」
「ゲ。エンヴィー・・・。」
「ん・・・?ずいぶんおいしそーなかっこうしてるねーv」
「あ・・・ははは・・・(目がまじだ・・・)」
「お持ち帰り決定―v」
「ぎゃー!」
頑張れ!エドワード・エルリック!
fin

エド総受け。
結構前に俺がこの道に走るきっかけを与えてくださった先輩との合同誌に書かせていただいたものを発掘。
UPして見ました。
う〜ん・・・大佐が馬鹿だ(小)。
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