Wonderful Wonder World〜act3〜

しばらく歩いて行くと家がある。
「家が出てくるのは・・・シロウサギの家と公爵夫人の家が・・・。シロウサギだとスザクだよな・・・。」
いろいろと考えをめぐらせる。
「・・・というか・・・なんで俺がアリス・・・。」
俺よりもナナリーのほうが・・・などとぶつぶつと呟きながら家に近づく。シロウサギ・・・もといスザクが出てこないことを考えると公爵夫人の家か。などと考えながら扉を開くと、
ガバァ!
「な!」
抱きしめられた。
「ルルーシュぅ!」
「あ、異母姉上!」
ラクシャータはともかく何故?!
突発事項に弱いルルーシュは必死で思考をめぐらせている。
「あっはぁ、コーネリア殿下ぁ。僕のルルーシュ様が窒息してしまいますよぉ?」
「・・・。」
嫌な予感。
声のしたほうを見ればピンクと紫の縞模様の服を着た猫耳男。
「・・・チェシャ猫・・・。」
コーネリアの腕に抱きしめられたまま嫌そうに呟く。
「ルルーシュはお前のものではない。私のものだ。」
「俺はモノではありません。」
やっぱこいつらゴーイング・マイ・ウェイだ。人の話なんか聞いちゃいねぇ。
ルルーシュは大きな溜息をついた。
「それより殿下ぁ?いえ、公爵夫人。そろそろ女王陛下のとこ言ったほうがいいんじゃないですかぁ?」
にやぁと笑いながらチェシャ猫―ロイド―が言う。
「・・・あぁそうだな。それではお別れだ・・・また会おう!」
「・・・別に会いたくないです・・・。」
ぼそっと呟いた声もコーネリアは聞いちゃいねぇ。さっさと家を出て行ってしまった。
「さぁてぇ、僕も行きますよぉ。ご機嫌よぉ〜ルルーシュ様ぁ〜v」
呆然としている間にロイドも消えた。本当に消えた。物語と同じようにパッと。
「・・・もう・・・なんなんだ・・・ここは・・・。」
そう呟いてルルーシュは家を後にした。

公爵夫人はネリ様。チェシャ猫はロイドさん。チェシャ猫のロイドさんというのは決めてあったんです。
だってチェシャ猫っぽいでしょ?(笑)。
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