アメジストの在り処

ルルーシュはゼロ基スザクに誘拐(笑)されて早一年。世界は平和になりつつある。
『悪逆皇帝』といわれていたルルーシュだったが、あの誘拐劇のせいでいろいろと毒気を抜かれた感じでスルーされている(え)。

「はぁ・・・お兄様はどこへ行ってしまわれたのでしょうか・・・。まだ見つからないのでか?」
「そうだね。私のかわいいかわいいルルーシュ・・・早く私の元へ帰っておいぐふぅ
「いつからルルーシュお兄様はシュナイゼルお異母兄様のものになったんですか。ルルーシュお兄様は私のお兄様です。」
ナナリーの車椅子アタック(よい子はまねしないでねー)。シュナイゼルは床とお友達になった。それを運よく(?)見てしまった『ルルーシュ捜索部隊』(別名:スザクは見つけ次第フルボッコし隊←ネーミングセンスどうよ)のカレン(学校が休みの日のみ参加)やコーネリア(普通に探してるし)、ロイド、セシル、ニーナ、ラクシャータ、咲世子etcの反応はさまざま。っていうかもう日常になりすぎて慣れたっていう感じでため息をつくのみ。
「あ、カノンさん、シュナイゼルお異母兄様引き取ってくださいね。」
「はい、ナナリー様。」
床にはいつくばってぴくぴくと痙攣しているシュナイゼル(キモイ)をにっこり笑ってカノンに押し付けるナナリーの後ろに何か黒いものが見えたような気がしたのは気のせいということにしておこう。うん。
「はぁ・・・早くお会いしたいですわ・・・お兄様・・・。」

「おいルルーシュ。」
「ん?なんだC.C.。」
オーストラリアの田舎。マオがC.C.と暮らすために用意していた家に、ルルーシュたちはいた。あの後何故かアーニャも合流(ジェレミアのギアスキャンセラーで記憶が戻るとルルーシュのことを思い出して一発でなついた)してそれなりにのんびりと穏やかにすごしていた。ちなみに言わずもがな。ルルーシュは家事担当というかお母さんポジション(笑)。
「奴ら、必死になってお前のことを探しているらしいぞ。」
「・・・・・・・・・だからどうした。俺は・・・ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは”死んだ”。」
「ククク・・・あれだけ派手に誘拐されておいて何を言っている?」
「・・・あれはスザクが悪い。」
呼んだー?

呼んでない!お前はさっさとジェレミアの手伝いでもしにいけ!

どっから出てきたと突っ込みを入れたくなりそうな登場の仕方をしたスザクをすっぱりさっぱり切り捨てて大きなため息をつく。
「ククク・・・”お母さん”は大変だな。」
「・・・ほっとけ・・・。」
そう言ってふっと、困ったように笑うルルーシュの顔に、少しだけ寂しそうな色が浮かんだのを、C.C.は見逃さなかった。

『君にすみれの花束を』の続きっぽい感じで(笑)。ルルーシュのお母さんポジションは確定だと思う(笑)。
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