ローダンセ・マーチ
扉を開けたままの姿勢でルルーシュは固まった。
「あぁ、やっとお会いできました。ルルーシュお兄様・・・!」
「
ルルーシュぅぅぅうう!
」
「ほわぁああ!」
シリアスムードぶち壊し。
兄妹の感動の再会を無視して横からシュナイゼルがルルーシュに抱きついた。というか
押し倒した
(え)。
「ルルーシュ!?」
「ルルーシュ様?!」
「ルルになにすんだよー!!変態ー!」
部屋の中で警戒していた面々もそれにはもう、びっくり仰天というかなんというか。悲鳴を上げるしかないっていうか。そんな周りの声もお構い無しにシュナイゼルはもう、ルルーシュに会えたことが嬉しいらしく、
もう物凄く幸せそう。
「
あぁ、私のルルーシュぅぅううううvv
」
「ほわぁあああああ!」
もう、悲鳴どころの騒ぎじゃない。ルルーシュパニック。ちょっと魂抜けかけている。と、そこにやっと救世主。
「・・・ったく。何をしている。」
べりっと音がしそうな勢いでルルーシュからシュナイゼルを引き剥がすC.C.。え?C.C.ってそんなに力あったのとかそういう突っ込みは無しの方向で。だってC.C.だから(え)。
「シ・・・シーツー・・・助かった・・・。」
「あぁ・・・私のルルーシュぅうう「
いい加減にしてください。お異母兄様。
」
げふぅっ!
」
性懲りも無くルルーシュにくっつこうとするシュナイゼルをナナリーの車椅子アタックで沈めてカレンとジェレミアが抑える。・・・いい加減学習しろよ・・・。
「お久しぶりです、お兄様。お元気そうで何よりです。」
シュナイゼルの妨害が無くなったのを確認するとナナリーはルルーシュの前に進み出る。ルルーシュはそれを、硬い表情で見つめる。スザクやアーニャが警戒心をむき出しにする中、マオは一人、ニコニコとなんだか嬉しそう。
「マオ・・・嬉しそう・・・。」
「うん。だってさ、ナナリーもその赤いこも、その変態もールルのこと、傷つけないよ。ルルに会いたくて会いたくてしょうがなかったって、言ってる。謝りたいんだって。」
マオの能力を知らないナナリーたちは目を見開き、知っているC.C.やルルーシュたち(一緒に暮らすようになったときに聞いた)は肩の荷を降ろす。
「だから大丈夫だよー。ルル、よかったねーv」
子供のように嬉しそうに抱きついてくるマオにルルーシュは母親のような表情をする(ルルーシュ捜索隊ちょっとジェラシー)。
「ほら、ルルーシュ。ここではなんだ。庭にお茶の用意でもしてそこでゆっくり話せばいい。なぁ?」
はい、
超上から目線。
なんていうか、ルルーシュが用意することは決定なんですね。そうなんですね。
「・・・・・・そうだな。ジェレミア、スザク。庭のテーブルの用意をしておいてくれ。シュナイゼル異母兄上たちはそちらへ。アーニャ、マオ。手伝ってくれ。C.C.は・・・手伝う気は無いのだろう。」
「当たり前だ。」
ルルーシュは大きなため息をついて、アーニャとマオをつれてキッチンへと消えていった。
えーと、ここで強制終了させる予定だったんですがー、自分的消化不良を起こしそうだったのでもう一話続きます。
くどくてすいません。ごめんなさい。申し訳ありません(スライディング土下座)。
※ローダンセの花言葉→変わらぬ思い、温順
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