ハジマリのうた〜act4〜
その日の夜は本当に宴会だった。忙しく動き回る四月一日を見かねて、止められるのもかまわずにルルーシュも手伝ったり(四月一日と脹れるくらい料理が美味くて侑子が大喜びだった)しつつ、モコナが謎の曲芸を始めたり(え)、マルとモロが歌いだしたり(年下に弱いルルーシュは顔が緩みっぱなし)しながら、ルルーシュは久しぶりに本当に心から笑っていた。
元の世界では”ゼロ”と学生の二重生活を送り、黒の騎士団に裏切られ、ナナリーにも突き放され、父と母も自らを見てはくれずに、異母兄とも対立した。”悪逆皇帝”と呼ばれ、世界のために、世界の悪意を全て背負って、初めて友と思えた男に刺された。ルルーシュはずっと、笑っているようで笑っていなかった。いつもどこかで追い詰められていた。
それから、解放された今、ルルーシュは本当に笑っていた。
次の日。朝食(ルルーシュ作)を食べ終わると、前日の宴会騒ぎのために泊まっていた四月一日は学校へ。出かける前に何か言われていたようだったが、後片付けをしていたため、何を言っていたのかは知らない。
その後もルルーシュはここにいる間の”対価”だと言われてルルーシュは家事をこなしていき、放課後。四月一日がバイトにやってくる時間。
ダダダダダダダ!
「?」
何かが迫ってくる。物凄い足音が近づいてきて、
「「ルルーシュぅぅぅうー!!」」
「兄さーん!!」
「ぐは!」
庭で洗濯物を取り込んでいたルルーシュは三人にタックルを食らった。
「ルルーシュ!本物なんですね!?あぁ、会いたかったですわ!」
「ルルーシュぅ!(号泣)。」
「兄さぁん!!(超号泣)。」
「あ、あの三人とも。ルルーシュ君・・・死ぬよ?」
「「「あ。」」」
その言葉でようやく我に返った三人はルルーシュを解放する。当のルルーシュは解放されたことでようやく落ち着いてその姿を見ることが出来た。その三人はルルーシュのよく知る人物に酷似していて、
「え・・・本・・・物・・・、」
ルルーシュの目の前で微笑んでいたのは自分が殺した、自分のせいで死んだ三人―クロヴィス・ラ・ブリタニア、ユーフェミア・リ・ブリタニア、そしてロロ・ランペルージ―だった。