はろうぃん・ばとる
「「「はろうぃん?」」」
「そvハロウィンvv」
ナルト・サスケ・サクラの三人は声をそろえて、いつも何を考えているのかわからない、
担当上忍であるカカシに尋ねる。
「“はろうぃん”ってなんだってば?」
「お祭りだよv仮装して、『とりっく・おあ・とりーと』って言って家々を回ってお菓子を貰うんだって。」
「・・・それが何の祭りだって言うんだよ。」
サスケは怪訝そうに言う。
「い〜じゃん、面白そうだってばよv」
ナルトはすでにノリノリだ。
「そうね。チョウジとか、すごく喜びそう。」
サクラも実は楽しそう。
「・・・。」
そして一人無言になってしまったサスケはというと
「(菓子はどうでもいいが・・・仮装・・・やっぱりナルトにはキツネだよな・・・。)」
とか腐った妄想をしていた。
「と言う訳でv」
ぽん
「「「?」」」
「お前たちの衣装だよvそれ着て、明日の夜七時。アカデミーの校庭集合v
ちなみに明日は任務はナシ!じゃ!解散!」
シュタ!
カカシはそれだけ言うと、一人勝手に去っていった。
あとには微妙に状況を飲み込めず、呆然とする三人の姿が残された。
そして当日。アカデミーの校庭にはさまざまな仮装をした子供たちが集まっていた。
「サクラちゃん、かわいーってばよ♪」
ナルト・サスケ・サクラの三人。サクラは髪と同じピンクの、レースの沢山付いたドレスで、所謂『お姫様』といった格好。サスケは黒の上下に狼の耳とシッポ(普段とあまり変化なし)そして
「ナルト・・・あんたなんで女装なわけ?」
「ほえ?これ、女装だってば?カカシ先生が用意してくれた衣装だから・・・変だってば?」
困ったように首をかしげるナルト。その姿は黄色いAラインワンピースにキツネの耳とシッポといった『美☆少女』な格好である。
「かわいい〜わよ!ナルト!」
ぎゅー!
サクラはナルトを力いっぱい抱きしめた。そして
「「(はたけカカシ・・・コロス)」」
とサスケと共に密かに殺意を燃やしていた。
「トリック・オア・トリート!」
いろいろな家の前で子供たちの声が響く。
ナルトたちも他の顔見知りの下忍たちと共に沢山のお菓子を貰っていた。
「そろそろアカデミー戻るってばよv」
「(もぐもぐ)イルカ先生お菓子くれるかなー。」
「暮れるってばよvチョウジ!行くってば!」
「(もぐもぐ)うん。」
ナルトとチョウジは楽しそうにアカデミーへと駆け出す。
「ナ・・・ナルト君・・・かわいい・・・。」
「本当。かわいいって言葉がぴったりよね。ナルトには。」
「「同感。」」
女性陣はお菓子の入ったかごを両手で抱え、ナルトのかわいさについて語る。
「あ、そだ。あんたたち!」
突然イノが男たちを振り向く。
「あんたたち・・・あたしたちのナルトに手ェ出したらどうーなるか・・・
わかってるわよね?」
笑顔がコワイデス。
「「「「
あたしたちが言いたいこと、わかるわよね?
」」」」
フフフ・・・と黒いオーラを背負う女性陣。
男たちはそのオーラに逆らえるはずものなく、無言でうなずくしかなかった。
そしてアカデミー到着。
「・・・カカシ・・・てめぇ何してやがる(怒)」
「見てわかんない?ナルトのこと抱きしめてるの♪」
「「「「「「(激怒)」」」」」」
いきなり戦闘体制はいりマス。
「サクラちゃ〜ん(半泣)」
なんだかよく状況が飲み込めないまま、カカシの腕から開放されたナルトは
半泣きになりながらサクラたちの元へ駆け寄る。
「よしよし、ナルト。大丈夫よ〜。」
「ちょっとチョウジ!ちゃんとナルトのこと守ってあげなきゃ!」
「(もぐもぐ)ゴメン・・・イノ。」
なんだか『かわいい弟の面倒を見るお姉ちゃんとお兄ちゃん』状態です。
「ま、イノ。そのくらいにしておこうよ。それよりナルト君。イルカ先生のところ行きましょ。」
「イルカ先生・・・ナルト君のこと・・・待ってるよ?」
「・・・うん!行くってば!」
ナルト達は校庭でいまだバトル真っ最中の男どもを残し、イルカのもとへお菓子を貰いに行った。
次の日、アカデミーの校庭はものすごいことになっていたとのこと。
fin
ナルトの性格が違う・・・(泣)誰だよ(苦笑)
でもま、ナルトは皆に愛されているのですv