満月の夜〜ケツイ弐〜
森の中。祠の傍でナルトは泉を見つめていた。そこに映るのは先ほどの綱手とサスケの姿。声は聞こえず、姿が映るのみ。ただ、とても真剣な話をしているということだけはわかる。
「・・・九尾・・・。」
『何だ。』
闇の中から声がする。
「俺ってば・・・サスケのところに行きたい・・・。もう・・・一人は嫌だってば・・・。」
顔をゆがめて闇の中を見つめる。
『おまえはそれでいいのか?』
「うん。」
決意。
『そうか。それなら一ヶ月だ。明日の満月からその次の満月まで。その間に本当にあのものがお前を受け入れられればおまえは自由だ。だがもし、駄目なら・・・お前は一生ここで暮らすことになる。それでもいいか?』
闇が聞く。しばしの沈黙の後、ナルトは力強く頷いた。
『そうか。』
その声と共に闇の中からライオンほどもある大きな、尾が九本の狐が現れた。
「九尾・・・。」
『これを持っていろ。』
九尾は自らの尾から毛を数本抜き取るとあっという間に金色の組紐を作った。
『守りだ。』
そう言って組紐をナルトに渡し、顔を摺り寄せる。
「・・・ありがとう九尾。」
『まわりがなんと言おうと我はお前を愛しているぞ。それだけは忘れるな。』
「うん・・・。」
月がゆっくりと沈んでいく。
むー・・・支離滅裂・・・?