満月の夜〜ソトヘ〜
次の日。満月の夜。サスケはいつものように森へ―ナルトに会いに行く。森へ入ろうとすると入り口に白い人影があるのに気が付く。サスケが不思議に思い、近づくと、それはナルトだった。
「・・・ナルト・・・?」
「森の外に出ることを、九尾が許してくれたってばよ。」
目を見開いて驚くサスケに、ナルトはにこりと微笑む。その左手首にはあの金の組紐。
「次の満月までだけど、外で暮らしてみろって。もしかしたら、そのまま里で暮らせるようになるかもしれない。」
「!本当か!?」
「条件もあるけど。」
更に驚くサスケにナルトは淡々と告げる。
「・・・条件って・・・?」
「それは言えないってばよ。」
「・・・何故?」
「それが九尾との約束。」
いぶかしげな表情で聞くサスケに、ナルトは更に淡々と告げる。しばしの沈黙が流れる。
「とにかく!俺ってば外に出られるってばよ!とりあえず一ヶ月、次の満月までだけど、よろしくだってばよ!」
にっこりと笑って頭を下げるナルトにサスケも表情を緩める。
「あぁ。」
「さ、早く行くってばよ!楽しみだってばよ!」
サスケの手をとり、今にも駆け出しそうな勢いのナルト。金色の髪が満月の光に照らされてキラキラと輝く。
―さぁ、モノガタリはまだこれから―