狐の嫁入り〜不法侵入は犯罪です〜

「よう、しけた顔してんな。ウスラトンカチ。」
「うっせぇ。人の部屋に勝手に入ってくんなって何回言えばわかんだよ。」
「細かいことは気にすんな。俺とナルトの仲じゃねぇか。」
気にするだろう。つーかどんな仲だよ。
恋人。
ざけんな。
部屋に戻ると黒い少年(笑)―サスケ―が勝手にベッドで寛いでいた。いつものことなのだが、いつものことだからこそなんかむかつく。
「・・・とにかく帰れよお前。親父に見つかったらお前吹っ飛ぶぞ。」
「その前に逃げる。」
・・・あぁ、こいつはそういう奴だった。
ナルトは大きな溜息を一つついて持っていた見合い写真を机に置く。
「なんだそれ。」
見合い写真。
「なぬ?!」
素早い。ベッドの上からナルトの隣に移動する。
「・・・言っとくけど、俺は見合いなんかしねぇよ。母さんに押し付けられただけだ。」
「あたり前だ。お前は俺の嫁になるんだからな!」
ならねぇよ。
The 俺様☆
人の話なんか聞いちゃいねぇ。は〜っとまた溜息を吐いて写真を広げる。
「・・・とりあえずサスケ、お前帰れ。」
「えー。」
「えー。じゃねぇよ、キモイ。」
ぶーっと可愛くも無くふてくされるサスケに冷たい目を向ける。

「そろそろ帰らないと「ナルくーん!」ほら。」

ズダダダダと廊下から物凄い足音と共に殺気が。
次の瞬間、
バン!
ものすごい勢いな上、鬼の形相で扉を開けて飛び込んできたのはやはりミナト。
「ナル君!今ココに黒いのいなかった?!」
黒いのって・・・(苦笑)。
「あー・・・うん・・・いたけど・・・帰った。」
カーテンをはためかせている窓を指す。
「ナル君大丈夫だった?!何もされてない?!!あの小僧・・・僕のナル君に・・・!!
ガクガクガク
ナルトの肩を掴んで思いっきり揺さぶり、サスケに対して呪いの言葉を吐きつつ歯軋りをしている。
「親父・・・何もされねぇから・・・。俺あいつより強いから。っていうか俺親父のモノじゃないし。」
揺さぶられながらもの凄い剣幕でまくし立てるミナトから目をそむける。
「そうだよね!ナル君は強いもんねv」
満面の笑みで語尾にハートマークを付ける勢いで称賛するミナトに、何でこんなのが親父なんだろう・・・とかちょっと悲しくなった。

どうやら自分は総じてキャラを破壊するのが大好きらしいです(え)。
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