狐の嫁入り〜母の言葉は絶対です〜
投げかけられた言葉に、ナルトは言葉を失った。
「・・・勝手に決めんなよ・・・。」
「だってナル君、いつまでたっても決めてくれないんだもの。」
ねぇ?とかわいらしく首をかしげるクシナにねぇ?じゃねぇよと頭を抱える。
「あちらもね、みんなナル君とお見合いしてもいいって仰ってるのvだからよろしくね、ナル君v」
語尾にハートマークを飛ばしつつも背後には黒いモノが見え、拒否は受け付けないといった雰囲気にナルトは冷や汗をかく。
「・・・わかった・・・。」
「そう、いいこね、ナル君v早速明日一人目の娘とですからね。」
「は?ちょっと待って明日?早くね?」
「善は急げよvちゃんと用意しておくのよv」
なんというか、物凄く楽しそうなクシナにこれは何を言っても無駄だと悟り、大きな溜息を一つ。
「あらナル君。溜息をつくと幸せ逃げちゃうわよ?」
「
誰のせいだよ・・・。
」
「何か言った?」
「イエ、ナニモ。」
ご馳走様。
食べ終わった食器を片付けると、なるとは外に出かけた。
「
ナルトー!
」
「ゲ。」
家を出て10分後。森の奥。住むものもいない本当に『森』に入った途端、向こうから銀色の物体(爆)が突進してきた。
「お見合いするって本当?!」
「
寄るな変態。
」
ゲシ
抱きついてこようとする銀色―カカシ―に蹴りを一発。カカシはその場に沈んだ。
「酷いよぉナルト〜俺と言うものがありながら・・・!」
「黙れ変態。」
ガス
転がっているカカシにもう一発。
「・・・ったく、どっからそんな情報が・・・。」
「クシナさんが色んなところで言ってまわってたよ。」
「母さんの仕業かー!」
自分の身内ながらちょっと嫌・・・と頭を抱えるナルトに復活したカカシが擦り寄る。
「ねぇナルト。お見合い嫌なら俺と駆け落ちし「
もっと嫌だ。
」
最後まで言う前にざっくりと切り捨てる。カカシは近くの木の根元で体育座りでのの字を書いていじけだした。・・・ぶっちゃけウゼェ。
はーっとおおきく息を吐いてカカシを無視して気に登り、空を眺めた。
写輪眼はストーカーのためにあると思ってます(違)。
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