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「ナルト・・・そろそろばらしてもいいと思うんじゃが・・・。」
「めんどくさい。」
火影の執務室ではこんな会話がもう延々と小一時間ほど続いていた。
「じゃがの・・・ナルト。」
「しつこい。めんどくせー。」
ナルトは某やる気皆無な下忍仲間の口癖を呟く。もういい加減火影のほうも疲れたのか大きくため息をつく。
「そうか・・・。もう下がってもよいぞ。」
「御意。」
スッ
ナルトは音も立てずに部屋から消える。そして誰もいなくなった火影の部屋で三代目火影が一人、
「・・・ナルト・・・わしがこれくらいで諦めると思うでないぞ・・・。」
とか呟いていたことは誰も知らない。

数日後。その日ナルト達はおなじみの下忍仲間で一緒に合同演習。
そして午後。休憩も終わり、再び演習に入ろうとしたとき、
ザッ
ナルトの前に暗部が降り立った。更にナルトの前に跪く。
「暗部『禍』、木の葉入り口付近に他国暗部数名を確認。掃討にむかえとの火影様からのご命令です。」
ナルトの顔が引きつる。ナルト以外の全員は何がなんだかわからないといった顔で固まっている。
「(・・・『禍』って・・・あの『木の葉最強』って言われているあの『禍』か!?)」
「(・・・あの暗部、ナルトのこと『禍』って言ったわよね・・・。)」
「(ナルトが・・・まじめにありえねぇ・・・。)」
とか、ひそひそと話し合っている。
「な・・・なんのことだってば「火影様のご命令です。」
少々慌て気味なナルトの言葉を暗部がさえぎる。
「あなた様がいわぬのなら、私が告げよとのことですので。いい加減に諦められたらいかがでしょうか?」
面の奥でニッコリと暗部が微笑む気配がした。
しばし沈黙。そしてナルトは大きくため息をつく。
「・・・はぁ・・・わ〜った。わかったから。『災華』・・・その笑い方はヤメロ。こえぇから。ったく。あとで覚えてろ・・・あんの狸爺・・・(怒)」
「「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
全員がそのナルトの口調の変化と、一緒に放たれたすさまじい殺気に驚いた。
「あ゛―・・・先に憂さ晴らしだな。変化!」
ボン
現れたのは金の長い髪を後ろに束ねた暗部服の美青年。手にはキツネの面を持っている。その金の暗部・・・もといナルトは未だ固まっている下忍仲間や上忍たちを見据える。
「まー・・・聞きたいことは山ほどあると思うけど・・・説明は後な・・・うし!5分で終わらす!」
そういって先ほどの暗部と共に消えた。

5分後。ナルトは本当に5分ぴったりで戻ってきた。
「あ゛ーめんどくせー。」
シカマルの口癖と共に変化をとく。それと同時にいろんなところから質問が飛んでくる。
「ナルト!どういうこと!!」
「あんた暗部だったの!」
「なんで下忍なんかやってんだよ!」
「つーかなんで隠してた?」
「ウスラトンカチが・・・最強の暗部・・・。」
「ナルトって強かったんだー(もぐもぐ)」
「ナルト君・・・かっこいい・・・。」
「・・・。」
「ナルト君!すごいです!」
「ありえない・・・。」
「うっそー・・・。」
等等。ナルトは本当にめんどくさそうに顔をしかめて耳をふさいでいる。
「あ゛ーわーったよ。説明すっから。黙れ。」
殺気放出。一気にその場が静まり返る。
「よし。まー説明ったってなぁ・・・見たまんま?暗部やっててー一応暗部名は『禍』で通ってる。あ、ちなみにさっきの暗部は俺の式。俺とあんま変わらないくらい強いかなー。で、何で下忍やってるかとか、何で隠してたとかはノーコメント。まー、上忍くらいになれば厭でも知ることになるだろうしな。」
そこまで言って、ナルトは少し悲しそうに微笑む。
「・・・上忍になればってことは・・・先生たちは全部知ってるの?」
サクラが恐る恐るカカシに尋ねる。
「・・・全部ってわけじゃないけど、今ナルトが話したことは知ってたよ。」
カカシは辛そうに答える。
「ま。説明はここまでー。どぅーゆーあんだすたぁ〜ん?」
一応疑問系だが、目が「質問は受け付けない☆」と言っている。全員がすごい勢いで首を横に振る。
「よし。じゃ、これは口外無用の重要機密だから。」
ニッコリv・・・目が・・・ワラッテマセン
「じゃー、俺ちょうどこの後暗部のほーの仕事あっから。本当だったら影分身おいて行く予定だったんだよね。」
ボン
ナルトは再び暗部姿へ変化する。
「じゃ!」
シュタ
ナルトはそのまま森のほうへと消えた。

それから下忍たちの『ナルトとの修行権争奪戦』が毎日のように繰り広げられることとなった。
fin

下忍ばれネタ。強いナルトは好きですか?闇猫は好きです(聞いちゃいねぇ)
ちなみに『災華』はオリジナル。そのうちスレナル設定もUPする予定。
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