オオゾラのうた act8

思う存分に町を堪能して、最後にスクアーロはツナをつれて海にいた。
「ここから見る朝日は最高だぜぇ゛。」
そう言って笑顔を向けてくるスクアーロの隣でツナは腕時計で時間を気にしていた。
「(もうすぐ・・・日の出・・・)。」
そわそわと時間を気にしながらツナは困ったように言う。
「あ・・・あの・・・ごめんなさい・・・俺、もう帰らなきゃ・・・。」
「あ゛ぁ゛?こんな時間に出歩いてんだ。今更門限でもないだろう゛。」
そうこうしているうちにも、水平線の向こうから太陽が顔をのぞかせようとしている。
「(もう・・・駄目だ・・・)ごめんなさい・・・本当に俺・・・今日はありがとうございました!」
「ま、待てぇ゛!」
「ごめんなさい!」
走り出そうとするツナの腕をつかんで引き止めるが、振り返ったツナの顔が間にも泣き出しそうで、思わず手を放してしまう。スクアーロの手から離れると脇目もふらずに走り出す。まるで、何かから逃げるかのように。

一瞬あっけにとられたスクアーロもすぐに我に返ると乗ってきたバイクでツナを追いかける。人間の足とバイクでは当たり前だが速さは歴然で、すぐに追いつく。
「う゛お゛お゛い゛。訳はわからねぇがそんなに急ぐなら乗れぇ゛。送ってやる。」
ツナは無言で差し出されたヘルメットを受け取るとそのままバイクに乗り、しがみつく。それを確認するとバイクは走り出す。
水平線の向こうから太陽が顔をのぞかせ始めている。
「(お願い・・・もう少し・・・!)。」
ツナは必死で祈る。
太陽から、青く澄んだ大空から逃げるように、ツナはスクアーロにすがった。

スクの口調がわからない・・・。
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