オオゾラのうた act17

朝日の昇る海岸にツナは車椅子に座っていた。その視線の先には銀色の髪をなびかせてサーフボードを操り波に乗るスクアーロの姿。その姿を眩しそうに、嬉しそうに見つめている。
「・・・ねぇ、父さん。」
「ん?どうした、ツナ。」
「スーツ、脱いじゃおうーか。」
今まで自分の命を縮めるようなことをしようとしなかったツナのいきなりの言葉に驚いて固まる父親にふふ、といたずらっ子のような笑顔を向けて、
「嘘だよー。俺は、生きるんだもん。」
そう言って視線を海へ移せば、海からこちらへ向かってくるスクアーロが手を振っている。それにツナも、笑顔で手を振り返す。そのときのツナの笑顔は、本当に幸せそうだった。

それから、しばらくして、ツナは家族、親友、そして恋人であったスクアーロに見取られて天国へと旅立った。その時の表情は本当に幸せそうで。
その後、ツナの自宅に出来上がったCDが届いた。それはハルやスクアーロ、そして山本達によって学園中に配られ、その歌声は有線ラジオに投稿されるようにもなった。その歌声が聞こえてくるたびに思い出すのは楽しそうにギターを弾きながら歌を歌っていたツナの姿。

「・・・ツナ・・・。」
お前は今、歌っているのかぁ?
見上げればツナのあの笑顔のような、澄み切った青空が広がっている。

しゅーりょー!かなり無理やり感が否めませんがこれで終わりです!!石は投げないで!!
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