オオゾラのうた act5
そのままツナは家まで強制連行。驚く両親を綺麗にスルーして部屋に押し込まれたとたん、ハルの手を振り払う。
「ハル!何するんだよ!!せっかく話ができたのに!」
「・・・ツナさん。あの状態で話ができたとはいいませんよ。むしろ相手がツナさんでなければドン引きな状況です。下手すると嫌われます。ハルはそれを回避したんです。」
淡々と語られる言葉にだんだんとツナも冷静になってくる。そして自分がしたことを思い出して心なしか青ざめた表情になる。
「・・・あ・・・俺・・・。」
おろおろとし始めるツナに、ハルは小さく溜息をついて苦笑する。
「まぁツナさんんあら大丈夫ですよ。なんなら明日調べてきてs「いい!いいから!」
ぶんぶんと首が千切れるのではないかというぐらいに首を横に振る。
「・・・いいよ。俺・・・絶対変な奴だと思われた・・・。絶対・・・嫌われた・・・。」
「(ツナさん相手に限ってそれはないと思います・・・)。」
とかハルが思っているのも知らず(当たり前)、ズゥンと重い空気を背負っている。
「ツナさん、少しは自信を持ってください。ツナさんはご自分で思われているより魅力的な女性なんですから!」
ハルが力説するも、当のツナはブツブツと一人反省会中。
ハルはハァ〜と大きく溜息をつくとわざと音を立てて立ち上がる。
「とにかく!ハルが大丈夫といったら大丈夫なんです!自信を持ってください。ハルはそろそろ帰ります。また、朝来ますからそのウジウジとした空気をどうにかしておいてくださいね。」
「う・・・うん。」
「では、また。」
パタン
嵐の後の静けさ(何か違う)。ハルが出て行くとツナは大きく息を吐く。
「自信を持て・・・か・・・。」
誰にともなく一人呟いて。
「・・・はあ。」
とりあえずハルが持ってきてくれたプリントをやってしまうおうと机に向かった。
ハルのテンションは好きですよ(笑)。