謹賀新年

『あけまして、おめでとうございます。』
新しい年を迎えました。

今日は新年を迎え、プラントにあるラクスの屋敷の庭で、新年のパーティーが行われていた。
「キラーゴフゥ!
「いきなり突進するな!変態!」
袴姿のキラを見つけた瞬間、突進してきたこちらも袴姿のアスランは、振袖姿のカガリに器用に飛び蹴りを食らった。
「あいかわらずですわね。アスラン。」
「・・・そうだね。」
これまた煌びやかな振袖姿のラクスが相変わらずな黒いオーラを背負ってニッコリと微笑み、キラは呆れたように呟く。
「・・・アスランって・・・あんなキャラだったのか・・・?」
「知らないわよ。あたしに聞かないで。」
「ちょっとショックかもー(半泣)。」
上からシン、ルナマリア、メイリン。
あほキャラ全開なアスランの様子を傍観していた三人は、そんな姿に呆れた様子でコメントを残した。
「ごめんえ、折角のパーティーなのに、いきなりアスランのあほっぷりさらしちゃって。」
「え・・・!あ、キラさん!いえ!」
いつのまにやらシンの隣に移動していたキラに三人ともびびる。
『(いつ移動したの・・・!)』
最近キラは気配を消すというスキルを手に入れたらしいです(笑)。
カガリが後でシメとくから(にっこり)。
「は・・・はい。」
なんかキラの後にも黒いオーラが見えるような気がして、ちょっと顔が引きつる。
「皆様、新年のお喜びを申し上げます。」
「あ、ラクスだ。」
マイク(ハロ型)を持ったラクスが人々の前に立ち、笑顔で新年の挨拶を述べている。
「それでは皆さん。ごゆっくりお楽しみくださいませ。」
そう言って締めくくると、いたるところから拍手が沸き起こる。
「お疲れ様。」
「ありがとうございます。」
挨拶を終え、キラの隣に戻ってくるラクス。二人並ぶと本当に美男美女カップルといった感じで、そこだけが輝いて見える。・・・ただし、二人の黒オーラモードを知らなければの話だが。
「キーラv」
ドス
「ぐえ。」
背後から何かにおぶさられて、キラはカエルが潰れたような声を出した。まぁ、なにかはわかっているのだが。
「あら、カガリさん。アスランはどうしましたの?」
「ん?あぁ、あいつならシメ簀巻にして捨ててきた。」
にこっと笑いながら恐ろしいことをさらりと言ってのけるカガリ。
「あら、では・・・短く見積もってもお正月の三が日は平和ですわね。」
「久しぶりに静かに過ごせるね。」
ラクスとキラも「しばらくゆっくりできる」と嬉しそうだ。
そんな三人を見て思うシン、ルナマリア、メイリンの三人。
『(この人達怖い・・・!)』
「とにかく。」
ビク!
いきなり自分たちの方を向き直ったキラに一瞬固まる三人。
「今年もよろしくね?」
『は、はい!』
三人は思った。
―この人達に逆らってはいけない―
と・・・。
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