Crismas party act1
「ねぇ、アスラン。今度の日曜暇?」
「え?」
急に現われた幼馴染の問いかけにアスラン・ザラは一瞬思考がフリーズした。
オーブ国立SEED学園大学付属高校2年惑星(ほし)組。放課後。アスランはこの後生徒会の会議が有る為、生徒会室へ向おうとしていた。 「だから、今度の日曜。暇?」
「え・・・あ・・・うん。今のところ予定は無いけど。」
あったとしても即刻断るであろう。愛しい×∞幼馴染に問われて「予定がある」なんて答えるアスランではない。アスランと同じ学校に通う幼馴染。キラ・ヤマトは2年月組。隣のクラスだ。同じクラスになりたかった・・・と始業式の日に部屋で一人男泣きしたのは本人のみが知る。
「じゃぁ、日曜日。6時に家に来て。待ってるから!」
「え・・・?キ・・・キラ?」
「キラ〜。なにやってんだ、帰るぞ。」
「あ、姉さん。」
カガリ・ユラ・アスハ。キラと同じクラスのキラの双子の姉。苗字が違うのは生れてすぐに本当の親が他界し、別々の家に引き取られたからである。
「じゃぁね!アスラン!」
キラは用件だけを話すと、カガリと共に帰宅した。
「今度の・・・日曜?」
アスランは手帳を取り出し日付を調べた。『12月25日(日)』。そこには『クリスマス』の文字。
「クリスマス・・・。」
その言葉の響きに、アスランの顔は自然とにやける。
「どうせなら、イヴに誘ってくれればいいのに・・・v」
今のアスランの頭の中には俗に言う『恋人同士のラブラブなクリスマス』の図が浮かんでいた。
「・・・キラ・・・v」
「アスラン?どうしましたの?会議に遅れますわよ。」
2年空組、生徒会会計ラクス・クライン。別名『裏生徒会長』。因みにアスランは副会長である。
「・・・キラ・・・v」
こうなったアスランを現実に引き戻すのは困難である。唯一それが出来るキラ・ヤマトは既に帰宅済み。ラクスはこれは何をいっても無駄だといわんばかりに大きく溜息をつくと、自分は一人で生徒会室に向かった。
その後二時間以上アスランは会議を待たせ、現生徒会長である3年月組、イザーク・ジュールに思いっきり睨まれたのは言うまでもない。
キモイ・・・!
アスランが物凄い勢いでキモイ・・・!
ごめんなさい、うちのアスランはこんなんです(爆)。
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