Crismas party act4
「キラ〜(泣)。」
公園の茂みの中でアスランはその様子を眺めて号泣中。
玄関で取り押さえられ、何故か後手に縛られ、口にはガムテープという謎の恰好にされ、キラとイザークの様子を見に行こうという一行にまるで拷問のように此処まで連れてこられ、二人の様子をそれはもう悔しそうに号泣しながら眺めていた。
「んー!!」
そんな状態にもかかわらず今にもとび出していきそうだ。
「ア、アスラン!駄目ですわ!!」
女子三人がアスランを抑える。が、バランスを崩し、茂みから転がり出てしまった。後には唖然とする男三人(ニコル、ディアッカ、ミリィについてきたトール)。
物音に驚いたキラとイザークは茂みから転がり出てきた友人たちを何事かと見詰める。
「・・・どぉしたの・・・?」
キラは本当に何が起きたのか理解していない。一方イザークは転がり出てきた面子を睨みつける。
「・・・貴様ら・・・。」
「あら、イザーク様。どうなさったのですか?」
「・・・。」
平然と言ってのけるラクスにイザークは無言。
「貴様ら。」
呟くように言うと固まっている友人たち(アスランとラクス除く)をさらに睨みつける。
「俺とキラはもう少し散歩をしてから戻る。・・・ついてくるなよ。」
そう言うとイザークはまだ何がどうしたのか状況理解が出来ていないキラを連れ去っていった。
「・・・では、戻りましょうか。」
「だな。」
「ついていったら、イザーク先輩怖いものね。」
主導権はほとんど女子三人が握っているも同然だった。
「あ、そうですわ。アスランはどうしましょうか。」
縛られたまま芋虫状態で転がっているアスランを見下ろしてラクスが呟く。
「コレほどいたら絶対キラのこと追いかけだすぞ。」
と、カガリ。
「じゃぁ、どうしようか。」
と、ミリィ。
「では、このままにして行きましょうか。」
「さんせーい!」×2。
女子三人の権限により、アスランはそのまま公園に放置されることが決定した。
―After―
その後、アスランは通りすがりの近所の人に救出された。
キラとイザークはアスランが想像(妄想)していた『恋人同士のクリスマス』を満喫した。
ヘタレ・・・!アスランはヘタレです・・・!(お前のせい)。
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