寝耳に水なご報告
その知らせを見たアスランはショックの余石化した。
対戦の後、キラはラクスと共にプラントに渡り、女性ながらにラクスの護衛という任につくと共に政治的補佐も努めていた。
相変わらずキラ馬鹿っぷりが板についてしまったアスランは、プラントに来るたびにキラに交際を申し込み玉砕している。
その様子をラクスやカガリは面白そうに眺め、他の面々は関わらないようにと遠巻きに見守っていた。
そんなときにもたらされた一通の『招待状』。
驚いたのはアスランだけでなくカガリや、マリュー、ムウ達キラを知る者たち。
アスランはことの真意を確かめるべく、カガリと共にキラがいるプラントへと向った。
「
キーラー!!
」
「
よるなストーカー。
」
シャトルから降りるなり、出迎えに来ていたキラに抱きつこうとしたアスランは隣に居たイザークからマワシ蹴りを食らった。
「久しぶりだな。キラ。お前、アレは本当なのか?」
「うん。本当だよ。ね、イザーク。」
「あぁ、俺も一緒に行ったから間違いない。」
「ギーラ゛ー(号泣)。」
なんかうめいてるのがいるけど無視(酷)。
「ここじゃ、いろいろと迷惑になるから家に行こう。」
「そうだな。」
まだうめいているアスランはカガリに引きずられ、キラの暮す家へと向った。
ぐずぐずとまだ何かを呟きながらいじけるアスランは無視して、カガリはキラとイザークに向き合う。
「で、本当の本当に本当なんだな。アレは。」
「本当の本当に本当だよ。ここに居るんだ・・・僕たちの赤ちゃん。」
「三ヵ月。もうすぐ四ヶ月に入るそうだ。」
そう。アスランやカガリたちが受け取ったもの。それは『結婚式の招待状』しかもそこに書かれていたのは
―赤ちゃんが出来たので結婚しますvv―
という言葉。
「『出来ちゃった婚』・・・。」
「あはは。そういうことになるね(苦笑)。」
現実を受け止めるために呟いたカガリの言葉にキラは苦笑しながら頷く。
「イザーク。お前はいいのか。」
「何がだ。」
「こいつと結婚して、子供を育てていくということだ。」
父親になる覚悟ができているのか。カガリはそう聞きたいらしい。
キラや、生れてくる子供には戦争などない世界で幸せになって欲しい。そう願うからこそ。
「覚悟はある。必ず、幸せにする。」
力強く応えるイザークにカガリもふっと安心した様子で微笑む。
「それならいいんだ。ラクスは知っているのか?」
「うん。分かったとき、ラクスと母さんに一番に報告したから。凄く喜んでくれたよ。しばらくは護衛の仕事はお休み。執務補佐も無理しない程度にしろって。」
「・・・俺も母上に報告したら・・・」
「ら?」
「まだ男か女かも分からないのに、子供服を・・・大量に送ってきて・・・」
部屋の中が今物凄いことになっているという。
その話にカガリもまた苦笑する。
「いいじゃないか。それだけお前たち祝福されているんだよ。」
「うん。ありがとう、カガリ。」
「ギーラ゛ー(号泣)。」
「あーもう!煩い!!キラの胎教に悪いだろう!!」
どげし
部屋の隅っこでいじけるアスランに鉄拳を食らわせ沈める姿を見て、キラとイザークも苦笑する。
「とにかく!式には何があろうとも絶対に出席させてもらうからな!!」
「楽しみにしてるね。」
「ほら、帰るぞ!アスラン!!キラの式に出席するためにも仕事を片付けておかなくてはな!!」
そういってアスランを引きずって家を後にするカガリをキラとイザークは呆れたような顔で見送った。
キラとイザークの結婚式。たくさんの人に祝われ、アスランがキラを誘拐しようとするのをカガリに沈められ、たくさんの笑顔の中、無事に行われ、その後生れた子供もたくさんの人に愛され、育っていた。
初!種でにょた!(笑)。いろいろとあほっぽい・・・(苦笑)。
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