8.学生街の喫茶店
「キーラv」
「わ!」
いきなり後ろから誰かに抱きつかれて、キラはパソコンのモニターに激突しそうになった。
「〜・・・。カガリ・・・行き成り抱きつかないで。」
「こうでもしないとキラは気づいてくれない。」
「それは否定しない。」
体勢を直して後ろを振り向きながら言うキラにカガリもむくれて反論する。そしてそれを否定しないキラもどうかと思うが。
「で、カガリ。仕事は?」
「終わった!」
えっへん、と子供のように胸を張るカガリに、キラはくすくすと笑う。
「めずらしいね。いつもはアスランが泣きついてくるのに。」
「う・・・!うるさい!」
カガリが真っ赤になって反発する。
「で、珍しくその日の仕事を時間内に終わらせたカガリさん?今日は何の御用でしょう?」
まだくすくすと笑いながらキラは言う。
「むー・・・。」
カガリはまだむくれているようだ。
「用事がないんだったら僕は仕事するよ。あと少しで終わるんだ。」
ガシ
くるっとイスごとパソコンのモニターに向き直ろうとするキラの肩をカガリは無言でつかむ。
「(くすくす)で、なに?」
「新しく出来た喫茶店。」
ぼそりと呟くカガリ。
「・・・行きたい。」
恥ずかしそうに呟く。キラはニコニコと笑っている。
「アスランと行けばいいじゃないか。」
「んー?」とわかっているように首をかしげる。
「・・・アスランは出張だ。」
「むー。」とカガリはむくれ顔だ。
「あぁ、そうだったね。(くすくす)いいよ。行こう。僕も実は行きたかったんだ。あそこのパフェ、おいしいんだって。」
キラがニッコリ笑うとカガリもぱっと笑顔になる。
「本当か?!」
「うん。もうちょっと待ってて。ここだけ終わらせるから。」
「あぁ!」
るんるんと効果音が付きそうなくらいにご機嫌なカガリにキラも楽しそうに微笑む。
「(くす)これじゃどっちが上だかわからないよね。」
「?何か言ったか?」
「なんでもないよ。」
くすくすと笑いながらキーボードをたたくキラと?マークを浮かべるカガリ。
このあと二人は新しくできたと言う喫茶店で仲良くパフェをほおばっていたとか。
設定は『キラとカガリは大学の先生で近くの学生街に出来た喫茶店に行ってみたいとカガリが言い出す。』みたいな。
姉弟で同じ学校で先生やってるとかありえない設定だろうけどそのほうが萌えるから(笑)