いがいときずつきやすいいきものです
それからもザンザスは元に戻る気配もなく、俺の家で生活している。相変わらずKYなランボがザンザスに喧嘩売って返り討ちに合ったり、獄寺君とバトル始めたり雲雀さんと戦い始めたり山本と無言の睨み合い始めたりetc(・・・わぁ・・・デンジャラス・・・)。これで、俺に被害がなければいい。だが、そんあことはお構い無しに場所なんか関係なしに始めるからたちが悪い。今日も俺の部屋ではバトル勃発。
「テメェ・・・いい加減十代目から離れやがれ・・・!」
「・・・(ぷいっ)。」
「っ!果てろ!」
コォォォォ
「ちょ!二人とも!」
部屋の中でダイナマイトと憤怒の炎がぶつかる。大爆発。それでも吹っ飛ばない俺の部屋最強。父さん、家買ったときになんかしたのかな・・・。
ちょっと現実逃避していた俺の部屋はもう何度目か分からない、悲惨な状態になっていて。しかも俺が死ぬ気で終わらせた最凶の家庭教師様からの課題も吹っ飛んだ。
・・・ぷち。
あ、やばい。俺なんかキレタかも。
「・・・獄寺君・・・ザンザス・・・。」
自分でもびっくりなぐらい低い声が出た。
「十・・・代目?」
「・・・。」
「お前ら・・・出てけ!」
これぞ火事場の馬鹿力(違)。二人の首根っこを掴んで窓から放り投げた(これくらいじゃ死なないもん、あの二人)。
「ふう・・・。」
・・・とりあえず片付けよう。
片付けは夕方までかかった。それでもなんとか片付いて(慣れた)、ふと、ザンザスがいないことに気付く。
放り出したのが・・・お昼過ぎて過ぎてだったからもう五時間近い。・・・さすがにやりすぎたかな・・・。
そう思って俺はザンザスを探して外に出た。
ザンザスはすぐに見つかった。ビバ☆超直感。素通りしそうな小さな公園の植え込みの中で膝を抱えていた。・・・こうしてると本当に、本気で殺し合いをした相手とは思えない。
「ザンザス。」
声をかけるとピクッ!と耳が揺れる。紅い目が恐る恐る俺を見上げてくる。思わず、苦笑がもれる。
「ごめんね、ザンザス。帰ろう。母さんが夕飯作って待ってるよ。」
手を伸ばせば一瞬ためらった後、おずおずと俺の手を握り返してくる。その手を引いて、抱きしめてやればザンザスを抱きしめる。
そのまま家に帰ったらリボーンにからかわれたけど、ザンザスの機嫌がいいからベルにいいかと思った。
いがいときずつきやすいいきものです
ザンザスが偽m(爆)。