猛獣の飼い方10の基本
・・・で、俺にどうしろと?
リング戦から数日後。俺のところに九代目から荷物が届いた。物凄く厳重に封がしてある上に”生物”と言う文字。さらになぜかガタガタと動いているのはスルーしたいところだ。
「・・・リボーン・・・これ・・・送り返しちゃ駄目かなー・・・。」
「駄目だぞ、とっとと開けやがれ。」
最強の家庭教師様に銃を突きつけられてしまえばどうすることもできない俺。・・・情けない。
ガタガタと不吉な音を立てる箱を部屋に運ぶ(結構重い)。
「・・・よし。」
気合を入れて(そうでもしないと怖くて無理)封を開けたら、
「に゛ゃー!!」
「うわぁ!」
何か黒いモノに襲い掛かられた・・・!
「な・・・何、わ!」
再びタックルされそうになったのを両手でキャッチ(リボーンの修行でだいぶ反射が良くなった気がする)して、まじまじと見ると・・・、
「え・・・ザンザス・・・?」
黒いモノはミニマムなザンザスで、しかも、
「ネ・・・猫耳・・・?」
あの紅い瞳と黒髪はそのままに耳と尻尾(黒髪にあわせてなのか黒)が生えたザンザスが俺の手の中で物凄い威嚇をしている。
「・・・そいつ・・・正真正銘本物のザンザスらしいぞ・・・。」
「は?」
いつの間にかリボーンがザンザス(仮)と一緒に送られてきた手紙を読んでいたらしい。
「憤怒の炎の副作用ってとこだな。短期間に炎を使いすぎたらしい。ミニマム化はともかく、獣化の原因は不明だがな。」
超他人事のように言ってのけちゃってます。先生。
「そこでツナ。お前に任務だ。しばらくこのザンザスの面倒を見ろ。九代目の勅令だ。」
「んなもんに勅令使わないでください九代目ー!!」
思わず突っ込みスキルが発動したよ!
そんなことをしていたらザンザスは俺を威嚇するのも飽きたらしく、手の中で寝息を立て始めていた。・・・図太いな・・・。
「ツナ、おめぇに九代目からだ。」
リボーンに渡されたそれは、
『猛獣の飼い方10の基本』
と書いてあった。・・・猛獣・・・うん、否定はしませんよ九代目・・・。
猫耳付いてもザンザスはザンザス(笑)。