とってもこわがりです

おはようございます!委員長!
ビクゥッ!
「・・・おはよう。」
左右に並んできっちり45°で頭を下げるリーゼントな学ラン集団に綱吉は文字通り飛び上がった。

綱吉が熱を出した次の日。雲雀は綱吉を学校へ連れてきた。また熱を出したりしないか心配で、だったら病み上がりを連れ出すなよとかそんな常識的な忠告は右から左に抜けた。実際はただ雲雀が綱吉と一緒に居たいだけだったりするのだが。
「・・・大丈夫かい・・・綱吉。」
「(こくこく)。」
応接室に着いてソファに座らせた綱吉に問えばちょっと涙目になりながらも高速で首を縦に振る。
「大丈夫だよ。あいつらは君に害を加えたりしないからね。」
あんにそんなことをしたら咬み殺すと言っている。目がマジです。
コンコン
「失礼します。委員長。」
「あぁ、草壁。」
ビクゥッ!
毛が逆立った。
「(苦笑)大丈夫だよ。これは僕の下僕の草壁。別に覚えなくてもいいけど怖くは無いから安心しな。」
酷い言い様である。
「委員長・・・その猫は・・・。」
「この子は綱吉。僕のだから手は出さないように。もし泣かせでもしたら咬み殺すよ。」
目がマジです(二回目)。
「もちろんです、委員長。では、自分は失礼します。」
相変わらずの綺麗な45°の礼で応接室を出て行く草壁。
その後も休み時間ごとに噂を聞きつけた山本が獄寺を引き連れてきたり(獄寺の目つきの悪さに綱吉が泣きそうになった)、さらに了平やら黒曜中の生徒のはずの骸まで乱入。結局、綱吉は一日中おびえて過ごすことになったとか。
それでもまた連れてこようとする雲雀はいろんな意味で勇者かもしれない。

とってもこわがりです

や、あの学ランリーゼント集団は普通の人でもびびりますって。