もう、君が居ないといられない
予定通り、十年前、正確には九年と十ヶ月前から押さない君がこの世界にやってきた。僕の役目は君を強くすること。この時代の君と同じくらい、いや、それ以上に白蘭を倒せるぐらいに強くすること。そしてその役割以上に「君」がここに居ることに心が躍っている自分がいる。
「綱吉。」
名前を呼んで抱きしめれば、ビクビクと小動物のように脅えながらも僕の腕の中にすっぽりと納まっている「君」。
この、ぬくもりだ。
「ひ、雲雀さん?」
「綱吉。」
「はい!」
「君は、死なないで。」
「雲雀さん・・・?」
ぎゅっと強く抱きしめれば、綱吉も僕を抱きしめ返してくれるのが分かる。
「大丈夫です。俺は、俺達は負けません。絶対に勝って、みんなで無事に十年前に帰って、未来を変えてみせます。だから、安心してください。」
「・・・うん。期待しているよ。」
この時代の君が希望を託した押さない君に、そして自分に、僕も、希望を託してみようと思った。
もう、君が居ないといられない
(でも今は、)(抱きしめさせて)
雲雀さんが乙女過ぎる・・・!(爆)。