傍らで眠る、暖かな存在

「・・・。」
「Zzzz・・・。」
「・・・無防備過ぎる・・・。」
放課後、見回り中に裏庭であの子を見つけた。
大きな木に凭れて寝息をたてるその姿は幼くて、誰かに誘拐されてもおかしくないくらい無防備で愛らしい。 校庭のほうからは野球部が部活をしている気配がすることから、おそらく、あの野球部と一緒に変える約束でもして、終わるまで待っていてくれとでも言われたんだろう(今日はテスト前でいつもより早く終わるはずだ)。・・・それはそれでむかつく。
「・・・沢田。」
声をかけてみても起きる気配は無い。
「沢田、沢田綱吉。」
しゃがんで肩を揺らしてみても無反応。
「・・・はぁ、沢田綱吉。こんなところで寝てたら風邪をひっ!」
こてん
支えを失ってこちらに倒れてきた。しかもそのまま擦り寄ってくるって・・・、
「・・・///。・・・本当に君・・・無防備すぎるよ・・・。」
よっと溜息が出た。
それでも子猫のように僕に擦り寄って幸せそうな顔をする君が愛おしくて。

野球部が部活を終わらせて迎えに来るまで僕はそれを甘受した。

傍らで眠る、暖かな存在

雲雀さんが偽者ぉおおおおお!