白い鋼の色が、眼を射る

パーン
「がっ!」
「っ綱吉!」
油断した。気を張っていたはずなのに。敵の数が多すぎた。守護者もヴァリアーもこの数に分断されてしまって、俺の傍には、スクアーロただ一人。
あぁ、リボーンに怒られるなぁ・・・。
胸から温かいモノが流れるのを感じるのと逆に、なんだかどんどん寒くなる。
ふと、何か温もりを感じて霞んでよく見えない視線を向ければ、スクアーロの顔がすぐ傍にあった。
あぁ、俺、スクアーロに抱かれてるのか。
なんて思って、ちょっと笑みが浮かぶ。
「っ!こんな状態でへらへら笑ってんじゃねぇ!」
「あは・・・ごめん・・・ごめん・・・、」
俺ダメツナだからさー。
そう言おうとして、言葉の代わりにアカイモノを吐き出した。・・・あぁ。
「・・・俺、死ぬね。」
「何言ってんd「超直感なめんなよー。」っ!」
こんなときまで働く超直感が忌まわしい。でも、
「好きな人の腕の中で死ねるなら、本望かなー。」
「ツナ、ヨ、シ・・・?」
「好きだよ、スクアーロ。ずっと、ずっと。この命が尽きても、ずっと。」
あは、スクアーロ固まっちゃったー。
「スクアーロ、最期の、命令。」
俺の身体、あいつらには、渡すな。
「・・・了解だぜぇ、十代目ボス。」

「ti amo,tsunayoshi.」
・・・その言葉だけで、俺は幸せだよ。

白い鋼の色が、眼を射る

(最期に俺の瞳に映ったのは)(あなたの美しい銀色の髪と剣を振るう背中)(俺も)(この命尽きたとしても)

ギャァ!(意味不明)。