29.思い出

「・・・懐かしいな。」
そう言ってナルトは夕暮れの中、アカデミーの教室に一人立っていた。
今のナルトの姿は『火』の文字の入った笠に白い衣―火影の姿。
「なぁ、サスケ・・・俺・・・火影になったぜ・・・。」
ナルトは誰もいない教室の中で一人呟く。
「お前との付き合いはここから始まったんだよな・・・。」
ナルトは思いをめぐらせる。
下忍説明会・・・同じ班で共にこなしてきた任務・・・波の国での戦い・・・中忍試験・・・木の葉崩し・・・
「なぁ、なんで・・・俺から離れていっちまったんだ・・・?なぁ・・・サスケ・・・。」
ナルトは一人、夕暮れの中で呟く。

もう戻らない思い出に思いを馳せて・・・。

サス←ナル。
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