5.鏡の中の君

夢を見た

夢の中で 俺は大きな鏡の前に立っていた
俺が鏡の前に立つと 鏡の中には愛しい君

鏡の中は 戦場だった

君の足元には 沢山の屍
空には 赤い 燃える様な 月
君の瞳には 血の涙 その顔には 悲しい微笑み

そして君は 誰かの手をとり その場を去ろうとする
君は一度立ち止まり 俺を振り向く そして 呟く

サ ヨ ウ ナ ラ

俺はその瞬間 そのまま君を行かせてしまったら 二度と君に合えなくなる そう思った
俺は力の限り叫んだ 行くな と

そこで 目が覚めた

隣には 愛しい君が 安らかな寝顔で 眠っている

俺は誓う 君を 決して離さないと
鏡の中の君のように 悲しい笑みはさせない そして 誰にも渡さない

君は 俺が守る

暗い(泣)
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