5.舞い泳ぐ

倒れたナルトは三日三晩眠り続けた。ナルトが眠るベッドの隣には心配そうな表情のサスケ・サクラ・カカシの三人の誰かが常に付き添っていた。
「…ナルト…。」

ナルトは広い草原に立っていた。辺りは暗く、空には煌々と満月が輝いている。
「…。」
ナルトは辺りを見回す。するとナルトの周りをホタルのような小さな光が飛び回り始めた。宙を舞うように、水の中を自由に泳ぐようにナルトの周りを飛び回る。

優しい光。

ナルトは光に優しく笑いかけ、共に舞泳ぐかのように踊る。
気持ちよく舞っていたそのとき
―ナルト―
声が聞こえた。誰かが呼んでいる。
―帰らなきゃ―
唐突にそう思った。
思った次の瞬間にはナルトはベッドの上で目を覚ました。任務が終わりちょうど揃っていた三人は目を覚ましたナルトに口々に声をかけた。
「ナルト!大丈夫か!」
「どこもなんともないの!?」
「ナルト!」
あまりの勢いに気圧されそうになりながらもナルトは柔らかく微笑む。
「…うん。大丈夫だってばよ…。」
その言葉に三人は一応ほっとした表情になる。
「もー心配かけないでよねー。でもよかったわ。」
サクラがため息をつきながらぼやく。
「ごめんだってばよ。」
「まぁいいわ。本当、あんまり心配かけないでよね。みんなあんたのこと大事に思ってるんだからね!」
ビシッと指を突きつけてサクラが力説する。
「うん。わかったってばよ。」
にへらと笑うナルトに三人もつられて笑う。
「それじゃ俺たちは帰ろうか。ナルトもまだ無理しちゃだめだよ〜。」
「うん。ばいばい。」
「また明日来る。」
「うん。待ってる。」
三人はそう言って部屋を後にした。部屋に残されたナルトは何気なく宙を見つめていた。

・・・お題に合ってない・・・!
← 戻る