8.闇に呑まれる
―辺り一面の 闇―
しかしそれはただの闇ではなかった。
赤かった
赤い。ただひたすらに赤い。赤くとも、それでも闇だった。その闇の中にナルトは一人立っていた。
いや、一人ではない。ナルトが見つめる先には闇と同じく赤く光る二つの瞳。
―宿主よ 力が欲しいか―
闇の中に声が響く。
「あぁ。欲しい。この里は大っ嫌いだけど、じじいが命がけで守ったこの里を…守れるだけの力が…。」
拳を握りしめ、絞り出すように呟く。
―いいだろう お前に力を与えてやろう―
闇が―笑った。
そして赤い闇が血のように蠢き、ナルトの体を包み込む。ナルトは身動きもせず、それを受け入れる。
そしてナルトは赤い赤い闇に呑み込まれていった。
・・・む・・・難しい・・・。