初めての罪
始まりは何だったのだろう・・・父を・・・ブリタニアを憎むきっかけと言われたら母が死んだことだろう。実際母は、アーニャの中で「生きて」いた(あれを「生きて」いると言うのであれば)が。
行動を起こすきっかけ、と言われれば八年前。C.C.に”ギアス”という力を与えられたとき。あの時。そして、異母兄をこの手で殺した、あれが、自らが犯した、初めての罪、だったのだろう。
それからはもう、後戻りは出来ないと、ずっとこの手を罪の紅に染め、前に進んできた。
でも、それも、もう、終わる。
―さぁ、スザク。俺を、殺してくれ。そして、皆に優しい世界を。―
悪逆皇帝ルルーシュは、英雄”ゼロ”によって倒された。
そして、世界は優しくなった。
その中で”悪逆皇帝”と呼ばれた一人の少年が、優しい世界の為に独り、心を砕いていたことを知るものは、ほとんどいないだろう。
世界の悪を全て独りで背負い、命をもってして世界を作り替えた独りの孤独な王が、最後に微笑んでいたことを知るのは、英雄”ゼロ”と、彼の最期を看取った実妹、ナナリー・ヴィ・ブリタニアの二人だけだろう。
R2まるっと無視した感じで!(爆)。