戦友との誓いを果たせ

―お前達に日本を返そう―
”ゼロ”は私達に総約束してくれた。その言葉通りに”ゼロ”は次々に戦果を上げ、ブリタニアを脅かしていく。
”ゼロ”はただ後ろで指示を出すだけの指揮官ではなかった。
自分も戦場に現れ、あたし達だけでなく、自分をも駒として扱う。自ら囮となることも厭わない。あたし達を信じてくれている。
だからあたしも”ゼロ”を信じる。”ゼロ”の目的である『ブリタニアをぶっ壊すこと』だって夢じゃない。”ゼロ”について行けば日本は返ってくる。

でもたまに、”ゼロ”が何を考えているのか、分からなくなるときがある。
仮面で表情が見えないからと言うだけじゃない。たまに、どこか遠くを見つめているときがある。あたし達を置いて、どこかに行ってしまうのではないか。そう、思ってしまう。

「ねぇ、ゼロ。」
『どうした、カレン。』
「あなたはあたし達を置いて、どこかに行ったりしないわよね。日本を返してくれるまで、いなくなったりしないわよね。」
『なんだ。お前はいなくなって欲しいのか?』
「そんなこと!・・・ただ、なんだかゼロが急にいなくなってしまいそうな気がして・・・。」
『・・・大丈夫だ。私はブリタニアをぶっ壊し、日本という国を解放するまでは消えない。消えることは、出来ない。』
その宣言に少しほっとしたけれど、じゃぁブリタニアを壊したら、日本があたし達の元に戻ってきたらあなたはいなくなってしまうのですか。
不安が喉まで出掛かったけど、それは言葉にならなかった。言ってしまったらゼロを困らせてしまうと思うから。

今は考えるのをやめよう。あたし達の念願、『日本解放』、”ゼロ”の目的、『ブリタニアをぶっ壊す』。この二つを達成するまで。あたしはあなたに付いて行きます。

・・・なにこれ?
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