先輩と後輩

私立ソレスタル学園高等部、特別棟の廊下を刹那はプリントを抱えて職員室へと向かっていた。もう少しで職員室、というところで、
「刹那・F・セイエイ。」
「・・・ティエリア・アーデ。」
後ろから声を掛けられて振り向けば高等部生徒会長、ティエリア・アーデが立っていた。
「・・・『先輩』と呼べといっているだろう。或いは『会長』だ。」
「・・・了解した。」
絶対嘘だ。
とりあえず毎回恒例なやり取りをしてから出ないと本題に入らないのはどうかと思う。
「・・・今日は生徒会役員会議だといったはずだが。こんなところで何をしている。」
「・・・これを、職員室に運べと言われた。」
「誰にだ。」
「スメラギ・李・ノリエガだ。」
「・・・。」
あ、なんか悟った。
ティエリアは一つ溜息をつくと刹那の持つプリントの束を半分受け取る。
「ティエリア?」
「・・・『先輩』。もしくは『会長』。」
「・・・ティエリア会長、会長は先に行かなくていいのか?」
相変わらずの無表情(分かる人には分かる)で上目遣いに見上げられてちょっと萌えたとか秘密。
「君は一応書記だろう。メンバーが揃わなければ会議は始まらない。よって僕が一緒に行っても問題はない。」
なんか屁理屈っぽい気もしなくもないが。
スタスタと職員室に向かうティエリアを小走りで追いかける刹那はさながら親鳥を追いかける雛鳥の如く(笑)。

その後、一緒に生徒会室に入ってきた二人を見て顧問(ロックオン・ストラトス)や他役員(ハプティズム兄弟等)たちが騒ぎ出して会議にならなかったのは言うまでもない。

ティエ刹っていうかティエ→刹!カオス!(爆)。
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