医者と患者

「・・・。」
「・・・。」
「・・・また今日も派手にやったねぇ・・・。」
スクアーロの傷に消毒液を塗りながら苦笑するツナに、治療を受けている当のスクアーロはその言葉に対してか痛みに対してか、盛大に眉間に皺を寄せる。
「えーと・・・これは任務・・・じゃないよね?・・・今度は何だったの?ザンザス・・・。」
明らかに任務でついた傷(その任務でも傷を作ってくることは滅多にない)ではない頬の痣に湿布を貼りながら我らがヴァリアーのボスであるザンザスに対して「スクアーロはザンザス専用サンドバッグじゃないって言ってるのになー。」と溜息をつく。
「ボスに対してそんな口利けるのはお前くらいだぁ。」
「あはは。伊達に幼馴染してないよー。」
はい、おしまい。と腕の包帯の部分をぺちっと叩く。
「・・・いてぇぞぉ、ツナヨシ。」
「ボンゴレ暗殺部隊の幹部がナニ言ってんの。そう思ったらもっと強くなって怪我なんかしなくなればいーじゃん。」
かちゃかちゃと治療に使用した器具を片付けながらそう言えばスクアーロは口を閉ざしてしまう。
「?ん、どうしたの、スク。」
「・・・何でもねぇよぉ。」
「そか。まー俺としてはスクが来なくなっちゃうのはちょっと寂しい気もするから適当に怪我して適当に治療されに来てよ。待ってるからさ。」
にっこりと、そんな口説き文句(本人自覚なし)を言われて、スクアーロは顔を赤くする。
「スク?熱出た?顔赤いよ。」
傷が熱持っちゃったかなー、と、本当にこいつは二十歳過ぎてるのかと言う童顔でかわいらしく首を傾げる。
「い、いや、大丈夫だぁ。」
「そ?んじゃお大事に〜。」
ザンザスに殴られないようにね〜とひらひらと手を振り、無理かもしれないけど。と最後に付け加えられて、スクアーロは医務室を後にする。

―スクが来なくなっちゃうのはちょっと寂しい気もするから―

先ほどのツナの言葉が頭の中をぐるぐると廻る。
「(・・・うぬぼれても・・・いいのかぁ・・・?)。」
顔に熱が集まるのが分かる。
「(絶対、手に入れてやる。覚悟しておけぇ、ツナヨシ)。」
まずは、医務室以外でデートに誘うことから。

ヴァリアーの専属医師ツナという設定。ザンザスとは幼馴染。ちょっとスレ(え)。
一番良く来る幹部はスクアーロ(主にザンザスに殴られて)だったりするし、ザンザス経由でヴァリアー幹部とはわりと仲がいい設定。・・・いろいろと無理がある感じが否めない・・・!
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